株式会社Gaudiy
初めまして、盛偉と申します。本日はお忙しい中、お時間をいただきありがとうございます。
私は中国出身で、2016年に来日してから、もう8年以上日本でソフトウェア開発の仕事をしています。大学では電気工学を専攻し、大学院ではシステム分析と統合を学びました。来日後は、最初にMonotaROという会社で約7年間、データエンジニアとして働きました。そこでは、BigQueryやKubernetesを使った大規模データ処理システムの開発から、機械学習基盤の構築まで、幅広く経験を積むことができました。
その後、短期間ですがeコマースサイトの開発にも携わり、現在はSynXという会社でシステムエンジニアをしています。最近では、AGVの制御システムやLLMを活用した監視自動化システムの開発をプロジェクトリーダーとして手がけています。
技術的には、Python、Golang、JavaScriptなどの言語を得意としており、特にバックエンド開発とクラウド技術に強みがあります。でも、私が一番興味を持っているのは、実はWeb3とブロックチェーン技術なんです。2020年からこの分野に携わっており、EthereumのDApp開発、Solidityを使ったスマートコントラクトの実装、そしてフラッシュローンを活用した三角套利システムの開発なども経験しています。また、いくつかのDAOにも参加して、分散型組織の面白さを実感しています。
Gaudiyさんのことを調べさせていただく中で、Web3技術とエンターテインメントを融合させるという取り組みに非常に魅力を感じました。特に、勝又さんのPeerDASに関する技術記事を拝見して、Ethereumの最新技術への深い理解と、それを実際のプロダクトに活かす姿勢に感銘を受けました。私自身もブロックチェーン技術を通じて新しい価値を創造したいと考えており、Gaudiyさんの「ファンと共に、時代を進める」というミッションに共感しています。
技術力だけでなく、チームとの協働も大切にしており、これまでのプロジェクトではエンジニア同士はもちろん、デザイナーやプロダクトマネージャーとも密に連携して成果を上げてきました。Gaudiyさんの民主的で自律的な組織文化も、私の価値観と非常に合っていると感じています。
本日は、Gaudiyさんの技術的な取り組みや組織文化についてもっと詳しくお聞かせいただければと思います。どうぞよろしくお願いいたします。
Gaudiy面试预期问答集
Q1: なぜGaudiyに興味を持ったのですか?
(为什么对Gaudiy感兴趣?)
回答:
実は、2020年からWeb3とブロックチェーン技術に携わっており、DAOにも参加してきた経験があります。Gaudiyさんの「Web3技術とエンターテインメントの融合」というアプローチは、私がこれまで学んできた技術を、より多くの人に価値を提供できる形で活用できる理想的な機会だと感じました。
特に、勝又さんのPeerDASに関する技術記事を拝見して、Ethereumの最新技術に対する深い理解と、それを実際のプロダクトに活かす姿勢に感銘を受けました。また、Arbitrum Oneの採用など、技術選択においても非常に戦略的で実用的な判断をされていることが分かり、ここで一緒に働きたいと強く思いました。
さらに、Gaudiyさんの民主的な組織運営や「代表」を選挙で決めるという文化も、私のDAO参加経験と共通するものがあり、非常に魅力的に感じています。
Q2: これまでのWeb3やブロックチェーンの経験について教えてください。
(请介绍一下您的Web3和区块链经验)
回答:
2020年からWeb3領域に携わっており、主にEthereumエコシステムでの開発経験があります。具体的には、EthereumのDApp開発、Solidityを使ったスマートコントラクトの実装を行いました。
特に技術的に興味深かったのは、フラッシュローンを活用した三角套利システムの開発です。これは、AaveのV3を使ってフラッシュローンを実行し、UniswapのV3で三角套利を行うシステムでした。この過程で、DeFiプロトコルの相互運用性や、MEV(Maximum Extractable Value)の概念についても深く学ぶことができました。
また、いくつかのDAOにも参加しており、分散型組織での意思決定プロセスや、トークンガバナンスの仕組みを実際に体験しています。これらの経験から、技術だけでなく、Web3が持つ新しい組織形態の可能性についても理解を深めました。
暗号通貨取引のボットの開発なども手がけており、ブロックチェーン技術を金融分野に応用する経験も積んでいます。
Q3: 従来のWeb開発とWeb3開発の違いをどう捉えていますか?
(您如何看待传统Web开发和Web3开发的区别?)
回答:
最も大きな違いは、データの所有権と信頼モデルだと考えています。従来のWeb開発では、中央集権的なサーバーとデータベースに依存していますが、Web3では分散型のネットワークと暗号学的な証明を基盤としています。
技術的な観点では、Web3開発はより多くの制約があります。例えば、スマートコントラクトのイミュータブル性、ガス費用の考慮、フロントランニングやMEVなどのセキュリティ課題などです。しかし、これらの制約があるからこそ、より堅牢で透明性の高いシステムを構築できるとも言えます。
ユーザー体験の面では、Web3はまだ課題が多いです。MetaMaskの接続、ガス費用の支払い、トランザクションの確認時間など、一般ユーザーには複雑すぎる部分があります。Gaudiyさんが取り組まれているAccount Abstraction(ERC-4337)の活用は、この課題を解決する重要なアプローチだと思います。
私は、Web3の真の価値は、新しい経済モデルやコミュニティ形成の可能性にあると考えており、Gaudiyさんのようにエンターテインメント業界にその価値を持ち込む取り組みは非常に意義深いと思います。
Q4: Gaudiyの組織文化についてどう思いますか?
(您对Gaudiy的组织文化有什么看法?)
回答:
Gaudiyさんの民主的で自律分散型の組織文化は、私のDAO参加経験と非常に親和性が高く、とても魅力的に感じています。
特に、「代表」を選挙で選ぶという仕組みは素晴らしいと思います。これにより、技術力だけでなく、チームメンバーからの信頼も重要な要素となり、より健全なリーダーシップが育まれると考えています。
また、勝又さんの記事で拝見した「開発組織と隣接組織の成果の総和を考える」という視点も、全体最適を重視する考え方として共感できます。私自身も、これまでのプロジェクトで、エンジニアとしての技術的な貢献だけでなく、プロダクトマネージャーやデザイナーとの協働を通じて、チーム全体の成果を上げることを重視してきました。
DAO型の組織では、個人の自律性と責任が特に重要になりますが、私はこれまでプロジェクトリーダーとして、自主的に課題を発見し解決していく経験を積んでいるので、この文化にうまく適応できると思います。
「実験文化」を大切にされているという点も、Web3のような新しい技術領域では失敗を恐れずに挑戦することが重要なので、とても良い環境だと感じています。
Q5: 今後のキャリアで何を実現したいですか?
(您希望在未来的职业生涯中实现什么?)
回答:
私の目標は、Web3技術を通じて、より多くの人が新しい価値や体験を得られるプロダクトを作ることです。
これまで、ブロックチェーン技術は主に金融領域での応用が中心でしたが、Gaudiyさんが取り組まれているように、エンターテインメントやコミュニティ形成の分野にこの技術を適用することで、一般の人々にとってより身近で意味のあるものにできると考えています。
技術的には、スケーラビリティやユーザビリティの課題を解決しながら、Web3の理念である「所有権の分散」や「透明性」を保持するシステムの設計に挑戦したいです。例えば、Layer2技術やAccount Abstractionの活用により、従来のWebアプリケーションと同じような使いやすさでWeb3の恩恵を受けられるプロダクト開発に貢献したいと考えています。
また、長期的には、Web3技術を活用したファンコミュニティが、単なる消費者の集まりではなく、IPの成長や価値創造に積極的に参加できる新しい経済モデルの構築にも関わりたいと思っています。
Gaudiyさんでは、これらの目標を実現するための理想的な環境と挑戦的なプロジェクトがあると感じており、ぜひ貢献させていただきたいです。
Q6: 困難な技術的課題に直面したとき、どのように解決しますか?
(当面临困难的技术挑战时,您是如何解决的?)
回答:
困難な技術的課題に直面した際は、まず問題を構造化して理解することから始めます。具体的には、問題を小さな要素に分解し、どの部分が根本的な課題なのかを特定します。
例えば、フラッシュローン套利システムを開発していた際、最初はトランザクションが頻繁に失敗する問題がありました。この時、ガス費用、スリッページ、MEV競争、プール流動性など、複数の要因を一つずつ分析しました。結果として、問題はガス費用の見積もりが不正確だったことと、フロントランニング対策が不十分だったことが判明しました。
技術的な調査では、公式ドキュメント、GitHub のIssue、技術ブログ、そしてコミュニティでの議論を幅広く調べます。Web3の分野では、技術の進歩が早いので、最新の情報を常にキャッチアップすることを心がけています。
また、一人で抱え込まず、チームメンバーや技術コミュニティに相談することも重要だと考えています。私はこれまで、MonotaROでのペアプログラミングや、オープンソースコミュニティでの議論を通じて、多くの学びを得てきました。
最終的には、解決策を実装した後も、継続的にモニタリングし、改善点があれば迅速に対応するというアプローチを取っています。特にWeb3では、セキュリティが重要なので、コードレビューやテストを徹底的に行います。
Q7: チームで働く上で大切にしていることは何ですか?
(在团队合作中您最重视什么?)
回答:
チームで働く上で最も大切にしているのは、透明性のあるコミュニケーションと相互の信頼関係です。
まず、情報の共有については、進捗状況、技術的な課題、懸念点などを隠さずにオープンに伝えることを心がけています。これまでのプロジェクトで、早期に問題を共有することで、チーム全体で解決策を見つけられた経験が多くあります。
また、他のメンバーの専門性を尊重し、積極的に学ぼうとする姿勢も重要だと考えています。私は技術畑出身ですが、MonotaROではプロダクトマネージャーやデザイナーとの協働を通じて、ユーザー視点やビジネス視点の重要性を学びました。
さらに、チームの目標達成のために、自分の担当領域を超えてでも貢献することを大切にしています。例えば、SynXでのプロジェクトでは、プロジェクトリーダーとして技術的な実装だけでなく、スケジュール管理やリスクマネジメントも担当しました。
最後に、失敗を責めるのではなく、学習の機会として捉える文化を作ることも意識しています。Web3のような新しい技術領域では、試行錯誤が不可欠なので、心理的安全性の高い環境作りが重要だと考えています。
Gaudiyさんの民主的で実験文化を重視する環境は、こうした価値観と非常に合致していると感じています。
Gaudiyカジュアル面談用質問集
1. 事業内容・プロダクト関連
技術アーキテクチャについて
「Gaudiy FanlinkのWeb3技術スタックについて詳しく教えていただけますか?特に、Arbitrum Oneを選択した理由や、オンチェーン・オフチェーンの処理分担の設計思想について興味があります。」
ブロックチェーン統合について
「従来のWebアプリケーションとブロックチェーン機能をどのように統合されているのでしょうか?ユーザー体験を損なわずにWeb3機能を提供する上での技術的な工夫があれば教えてください。」
AI技術の活用について
「プラットフォームでのAI技術(特にLLM)の活用状況について教えてください。キャラクターチャットやファン体験向上における具体的な実装事例はありますか?」
2. 業務内容・期待役割関連
バックエンド開発の具体的な業務
「バックエンドエンジニアとして、日常的にはどのような開発業務に携わることになるでしょうか?Web3関連の開発と従来のWebアプリ開発の比重はどの程度でしょうか?」
技術的挑戦について
「現在、技術チームが直面している最も興味深い技術的課題は何でしょうか?特に、マルチリージョン展開やスケーラビリティに関する挑戦について教えてください。」
プロジェクトの進め方
「新機能開発やIP企業との新規プロジェクトは、どのような流れで進められるのでしょうか?要件定義から実装、リリースまでの開発プロセスを教えてください。」
3. 一緒に働く人(チーム)関連
開発チームの構成
「現在の開発チームの構成と、各メンバーの専門分野について教えてください。Web3やブロックチェーンに精通したエンジニアはどの程度いらっしゃいますか?」
技術共有・学習文化
「チーム内での技術知識の共有や学習はどのように行われていますか?新しい技術の導入や実験的な取り組みに対する姿勢についても教えてください。」
協働スタイル
「フルサイクルエンジニアリングを重視されているとのことですが、実際の業務では他職種(デザイナー、PM、ビジネス)とどのような協働を行うのでしょうか?」
4. 企業・組織文化(カルチャー)関連
DAO型組織について
「DAO(自律分散型組織)の思想を取り入れた組織運営について、具体的にはどのような意思決定プロセスや文化が根付いているのでしょうか?」
自律性と意思決定
「エンジニアの技術的意思決定における裁量はどの程度でしょうか?新しい技術スタックの導入や設計変更などについて、どのような承認プロセスがありますか?」
実験文化について
「『実験文化』を大切にされているとのことですが、失敗を恐れずに新しいことに挑戦できる環境はどのように作られているのでしょうか?」
5. ポジション・裁量関連
技術的な裁量範囲
「バックエンドエンジニアとして、アーキテクチャ設計や技術選定においてどの程度の裁量を持つことができるでしょうか?」
横断的な関与
「開発組織横断での課題解決に積極的に取り組んでいただきたいとありますが、具体的にはどのような横断的な活動が期待されるのでしょうか?」
成長機会
「個人の技術的成長やキャリア発展のために、会社としてはどのようなサポートや機会を提供していただけるのでしょうか?」
補足質問(時間があれば)
Web3業界での位置づけ
「日本のWeb3・エンタメ業界における Gaudiyの競合優位性や差別化要因をどのように考えていらっしゃいますか?」
今後の展望
「MyAnimeListの買収やSony・バンダイナムコとの提携を踏まえ、今後のグローバル展開における技術的な挑戦はどのようなものになるでしょうか?」